■ 抄録・要旨
| 全国環境研協議会 酸性雨広域大気汚染調査研究部会の全国酸性雨調査において、フィルターパック法(FP法)により測定した粒子状成分及びガス状成分濃度から、インファレンシャル法により乾性沈着量の推計を行った。北部(NJ)、日本海側(JS)、東部(EJ)、中央部(CJ)、西部(WJ)、南西諸島(SW)の6つの地域区分ごとの平成19年度の平均沈着量を求めた。総沈着量は、硫酸成分がJS、WJで、硝酸成分がJS、EJ、CJ、WJで、アンモニウム成分がJS、EJ、SWで多かった。SWのNH3ガスの乾性沈着量が大きいのは、調査地点の1つが周辺の畜産業の影響を強く受けたためと考えられた。乾性沈着量が総沈着量に占める割合の平均値は、硫酸成分が19%、硝酸成分が38%、アンモニウム成分が23%であった。
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